相変わらずどのカメラを買おうか悶々している訳ですが、いまいち決心がつかない理由のひとつに、どのサンプルを見ても心をわしづかみにされるものがないということがあります。まだデジタル一眼などが一般人の手に届かない時代、彗星のごとく現れたKiss Digitalの画像は、見た瞬間にコンデジとの差をこれでもかと見せつけ、15万近い価格も(昔はキスも高かったんです(;;))、持てるかどうか分からない重量をもぶっちぎって発売日に買いに走らせるインパクトがあったんです。そのあとにクマが買ってきた5Dも、うわーフルサイズってここまで違うのかー。同じ一眼て言ったって、わしのKissと比べたらおもちゃとプロ機だなーなんて思いながら、写真を眺めていたのでした。
そんで、次ぎ買うなら絶対フルサイズ。という思いを胸に秘めて D800も5D3も発表前からかなりワクテカして情報を待ち続けていたんだけど・・・。
数字的なスペックは両方とも最新モデルなだけあって、いろいろスゲー、進化したなーと思う所があるんだけど、サンプル写真を見てみるとなんか肝心の画像がもやもやしてるんですよね。私の所有しているカメラとの世代差が結構あるから余計そう思うのかな? 昔の画像ってこんなにもやもやしてたっけ?クマの撮ってくるフルサイズの写真は、もっとAPSよりも圧倒的にキレイで圧倒されるんだけど・・・。
ちらりと盗んできた5Dの写真を貼ってみる。多分これはツァイスで撮ってるはず。 |
そこで、昔のデジカメの写真てどうだったのかなと私の
サンプル:一枚目 初代KissD+本体付属のレンズ 幅1024Pxに縮小
(表示されている画は縮小されて画質悪化しているのできれいなのが見たい方はクリックしてください)
正方形の画像 等倍切り抜き (以下同)
初代KissDなんて2003年発売なのに今見ても結構いけてると思いませんか?ちなみに、Rawで現像はまだ一般的でなかった時代なのでやっていません。すいません、ただ怠惰なだけです。
もちろん画素数は630万画素しかないそうなので、最近のカメラで撮れる画像と比べたらずいぶん小さいんだけど、画像のきれいさ命の私にとっては、大きくてざらついた、シャープネスかけ過ぎで変になった、さもなければもやもやした画像よりずっといい・・・。5Dで撮れる写真と比べてみても、きれいさでは劣ってないようにみえます。撮影者の技量がアレだったり、レンズがしょぼかったりするので、レベルの高い方々から見るといろいろ粗があるのかもしれませんが、デザイナーとして画像素材を扱う身からすると、初代で撮った写真の方が最近のデジタル一眼の写真より写真素材として好ましい。
なんというか、画面全体がすっきりしている印象を受けます。
等倍で見るとどのサンプルも非常にクリアなエッジが残っているのが分かります。変なノイズや塗りつぶしがない分、画像情報に無駄がなく、そのためクリアな印象を与えると考察。
この傾向はどんな条件で撮った写真でも同様で、たった630万画素の写真とは思えない程遠景もきれいに解像しています。等倍で見てもこれだけエッジがクリアな写真なんて、最近ではあまりないのではないか?(いやープロ機のことはしらんよ、プロじゃないし)
最近の機種の写真で私が一番我慢ならないのは、過度なエッジ強調とノイズリダクションの影響(らしい)で、写真がまるで絵画のようになっている事です。カメラには詳しくないので、サンプルを見て直感で感じるだけなのですが「何かがおかしい」のです。特に5D3はエッジ強調が酷過ぎて全てに稜線が見える。ノイズの塗りつぶしをしすぎて、空気感が全くない。例えば上のベッキオ橋と背景のビルの間には相当のスペースがある事が写真から推測できますが、キヤノンの5D3の作例からはこういった距離感が全く感じられない。同じメーカーなのになぜ・・・?
微妙にピンぼけなのとフリンジがすごいのはレンズのせいなのでおいといて。最近のキヤノン機で撮れば絶対に変なエッジが浮かび上がるような構図。でもほぼ10年前のカメラではきわめて自然に撮れてます。
2に続く
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