やっと来たNikonD800と共に憧れのニコ爺生活。写真撮ったり、北米語とイギリス英語の違いついて考察したり、デザインについて考えたり、外国生活について問答したり。それぞれの比重はそのときに興味あるものによって変化します。まあ、ちょっとマニアな話が多い。

2012/03/12

バンクーバー薬事情

2012/03/12
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クマさんがまた風邪を引いたのでまた薬を買いにいかされました。このような書き方をしていると、まるで鬼嫁のように聞こえるかもしれませんが、私が一回も寝込むような体調不良を起こしてない間に隔月で「風邪引いた〜頭痛い〜」とかいって、薬は消費するだけでまったく買ってこない様を目の当たりにすれば、誰だってむかついてくるでしょう。
image by euxonline.com
そして幸か不幸か、わたしは体が昔から死ぬ程丈夫なので薬にも詳しくないのだ。特に新しい国でなんてどれが信頼できるブランドかもよくわからんし、眠れない〜とかいって一日中だらだらしながらベッドの中でDVDを見ていられるような症状なら、薬位自分で選んでこいと言いたい。

昨日はまあ外出したのでしょうがないのでついでに薬屋に寄ってみた。ところで話は脱線するけど、カナダに来て一番初めに違和感があったのがこの薬屋の名称でした。こっちの薬屋は日本のドラッグストア(つーか日本が北米に習ったんだと思うんだけど)とおなじで、Drug Storeと一般的に呼ばれており、薬だけじゃなくて生鮮以外の食料品から掃除用具、家具、エレクトロニクスまで腐りもの以外ならなんでもってかんじで売ってます。翻ってヨーロッパ圏(オセアニア含む)では日本のドラッグストアにあたる広い意味での薬屋はPharmasyもしくは最大手のチェーン店の名前からBootsと呼ばれており、DRUGと言う単語はもともとの薬という意味はさておき、市井でいきなり耳にした場合は=麻薬という印象がかなり強いため(日本語で言う「ヤク」みたいなかんじ?)、こっち来た当初店の看板を見るたびに変な気分になったのでした。もう慣れたけど。
んで。バンクーバー(カナダ?)の大手薬局はLondon DrugsShoppersの2店。そうです、当初はLondon Drugsという名前を聞くたびにロンドンの東の方の寂れた路地でヤクを売っている売人のイメージが浮かんできてしまったのですよ。それこそBC中のどこにでもあるので、バンクーバーに来てこの2店を目にした事がない人はいないでしょう。どっちの店も週変わりで正価の半額になるようなセールをやるので、毎週チラシから目が離せません。ここやスーパーでお買い得品に目を付けつつ仕入れてくるのが、ニートのいい暇つぶしになっております。特に40%OFF以上のものを買えたときなど、何とも言えない達成感が・・・。

いかん、また脱線してしまった。
で、本題ですが、今回どーもクマの症状は風邪の初期症状と言うか、頭痛が酷い傾向が強かったので、今回はバファリン的なもの(いわゆる一般的に言うPain Killerというやつです)を探してきました。
んで、店にあったのがTylenolとAdvil(とショップブランドの安いやつ)成分表を読んでみると、タイレノールはあせとあみのなんとか、アドビルはいぶぷろふぇんと書いてある。うーん、どっちも日本のCMで耳にした事がある名前だ。とりあえずどっちかを買っていけば問題あるまい。クマは日本滞在時いつも「日本の薬全然効かねー」と文句をたれていたので、Tylenol Extra Strengthをチョイス。よくわかんないけど。ちなみにこのページに、カナダで手に入る風邪薬の詳しい解説がありました。外国生活に慣れてない人は参考になるかも。いや、わしはもう野生の勘に頼るピリオドに入っておるので・・・。

そしてびっくりしたのがこのパッケージ。カナダはアメリカとは違う国とはいえ、経済の点では北米圏としてほぼ一体であります。アメリカで流通しているものがちょっと高くなって税金いっぱいかかって微妙に少ないバラエティーで手に入るのがカナダ。そんなかんじ。ということはこれはアメリカの薬と考えていいと思うんですが、なんかPain Killerなんてもはや薬と思われていない体ですな。サプリメントかよ。みたいな。んでこれ、めちゃくちゃ安いんですよ。まさにサプリメント価格。あ、でも日本でもルルみたいなのは瓶に入ってるか・・・。でもあれは効かない気休め薬なんだけどな・・・。
さらに驚くのがこちら。300錠とか500錠のお得パックなんだけど、まさにサプリメントですな。こんなんじゃ子供の手の届かない所に・・・という事自体が難しいと思うんだけど。薬に見えないし。ラムネちゃうの?

アメリカは金がかかるので、なかなか医者にかかれないというのはよく聞く話です。ということは民生の処方箋がいらない薬が発達してくる訳で・・・。ちょっと位の痛みならこれをがぶ飲みして我慢するってことなんだろうな。・・・・でもそれってどうよ?と医者にかかりたい時はいつでも会える国にしか住んだ事のない私は思う。

前述のように体が死ぬ程丈夫なので、医者に会うのは1年に1回あればいい方なんだけど、それでも去年インフルエンザにかかってしまったときは、早期に医者に行ったせいで重症化しないですんだし、なによりも、病院に行かないのと行けないのでは精神的に大きな違いがあります。財布の心配の必要もないしね。カナダはアメリカの小売値に比べると本当に何でも割高(正価の時点で10〜15%ぐらい既に割高で、そこに州税がプラスされる。BCの場合は12%)なんだけど、日々の消費で安心を買っていると思えば、無駄とも思えないんだよな〜。

というか逆に、医者にかかりたいと思える程重篤な症状があるときに誰でも会う事が出来ないって、基本的な人権が無視されているような気がするんだけど、どうなの?それは国民界保険の国に育った人間の価値観なの?病気なんて落ちてきた隕石にあたるようなもんなんだから、それより毎日の物やサービスの値段が安い方がいいの?

と、問題提起して本日は終わりたいと思います。