やっと来たNikonD800と共に憧れのニコ爺生活。写真撮ったり、北米語とイギリス英語の違いついて考察したり、デザインについて考えたり、外国生活について問答したり。それぞれの比重はそのときに興味あるものによって変化します。まあ、ちょっとマニアな話が多い。

2012/07/16

英語-本/映画/DVDレビュー: Game of Thrones・映画並みクオリティーのハイファンタジー、ハリウッド様の本気

2012/07/16
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いまテレビ好きのおじさんたちの間でちょっとしたブームになっているのがこれ

Game of Thrones
ゲームオブスローンズ)

ちと調べてみた所、まだ日本語のDVDも翻訳されたものも出てないという事でちょっとハードル高いかもしれませんが、いろいろとこうるさい業界のおじさんたちも大絶賛するほどの作品です。
画像を探しているときにあまりにもカッコいいので、つい4枚も持ってきてしまった↓のポスター、これを見ていただいてもすぐ分かるように、基本テレビシリーズなんですが、1つ1つのエピソードが映画並みクオリティー。現在の所シーズン2まで放映済みで、各10エピソードづつで構成されています。ということは、20時間(未完)の映画を見ているようなものなんですね。

大まかなストーリーは架空の中世ファンタジー世界で、Game of Thronesという言葉が示すように、それぞれの登場人物が玉座をめくって画策しまくると言ういたって分かりやすいプロット。もともとGeorge R. R. Martinという作家の大人気小説をベースにしたものらしいです。シリーズ物の小説をベースにしているので、話が壮大かつ緻密。そしてこの作品はそれを映画用に2時間程度に圧縮するのではなく、初めっから全部描いてやろうという魂胆でつくられているので非常に見応えがあります。例えるなら日本の昔の大河ドラマに近い感じです。見てて誰が誰だか分からなくなる感じもそっくりです。しかもクオリティーは映画並みと言ったらロードオブザリングとかハリーポッターみたいなファンタジーが好きな人にはたまらん!!

私は俳優に詳しくないので、誰がどれだけ有名か分からないんですが、↑のおじさん(王様じゃない方)ボロミエです。ロードオブザリングの時よりオヤジ度が増してかっこ良くなりました。ファンタジー作品らしく主役級のキャラクターにはみなイギリス人(英語)俳優/女優が使われています。だから最初、家の者が見てる時BBCの新しいドラマ見てるのかと思ってたんだけど、BBCにしてはクオリティーが(美術への金の掛け方が)高すぎると思ったらHBO製作だそうで。やっぱりハリウッドが作ってもファンタジーはイギリス英語じゃないと箔がつかないんだね。そんなわけなので、イギリス英語好きの方は、中世のめちゃくちゃかっこ良い画面の中で本物のイギリス英語が飛び交うファンタジー世界を堪能出来ます。

この作品、ファンタジーながら時代考証とか美術やセット、衣装の作り込みがすばらしく、ヨーロッパの観光地の城とかが今でも現役で、中世に描かれた絵の中の人々が動いていたらこんなだよなーという妄想をそのまま映像化してくれています。夜、当たり前だけどろうそくの光しかないので、陰が印象的な画面作りだったり、寒い地域の話が結構キーになるので、そっちの方の人は毛皮を被ってたりとか、あとは非常に珍しいのが「ちゃんと息が白い」とか。ちょっときれいな人ばっかり出てくる嫌いはあるけど、ファンタジー好き城好き中世ヨーロッパ好きにはたまらん映像です。

一方、話が複雑で登場人物が多く、初見では顔や家の名前や関係図がなかなか覚えられないので、これをいきなり英語で見ると、キャプション付きでもつらいかも。日本の戦国時代のように石田家VS毛利家みたいな家同士のぶつかり合い+兄弟縁者の関係、過去の歴史、権力闘争etc...まさに大河ドラマスケールなのであります。しかもみんな当たり前だけど、欧米人顔なので、なっかなか顔が覚えられないのだよなー(ロードオブザリングでもボロミエとアラゴンが区別付かなくて混乱した人)ラニスターってだれ?スタークって何?とか毎回クマさんに聞きながら見てるけど、それでももう一回見直さないと色々見逃してそう。
日本語版がまだないのが不思議なんだけど、きっと配給会社が時期を見て出し渋っているのだろうなあ。間違いなく面白いので、難しくても自分の好きな教材で英語学習したいと思っている方は、ぜひトライしてみてください。何回も見ても苦痛じゃないし、絶対勉強になると思う。私は原作を読むか、映像作品が完結するまで待ってから読み始めるか悶々しながら考えたいと思います。

7月18日追記
シーズン2まで見終わりました。シーズン1は登場人物が抗えない運命の流れみたいなのに巻き込まれていくような話だったのに比べて、シーズン2はキャラクターが自分の意志でそれをどうにかしようとしていく構成で1よりも断然面白くなってきました。特に城攻めのシーンなど、ロードオブザリング以来久しぶりにワクワクしながら見てしまった。
いいよ〜城攻めいいよ〜最後にゲートを丸太でぶち抜こうとしている辺りがいつもたまらん。人物関係はさらに複雑になって、正直「誰?」って人がいるんだけど、それはシーズン3の前におさらいをしておくしかないですね。ていうかシーズン3、2013年なの??待ちきれないよ!!

 
見やすさ        ☆
熱中度          ☆☆☆☆☆

語彙(☆が多い程多い)  ☆☆☆☆☆   
達成感         ☆☆☆☆☆
(5点満点)