やっと来たNikonD800と共に憧れのニコ爺生活。写真撮ったり、北米語とイギリス英語の違いついて考察したり、デザインについて考えたり、外国生活について問答したり。それぞれの比重はそのときに興味あるものによって変化します。まあ、ちょっとマニアな話が多い。

2012/02/17

英語-本/映画/DVDレビュー: Ramsey's Kitchen Nightmares

2012/02/17
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Ramsey's Kitchen Nightmares
イギリスで2004年から2009年にかけてチャンネル4で放映されていたテレビ番組。シーズン6まであります。え、イギリスの料理モノ・・・・?と思われるかもしれませんが、ゴードン・ラムゼイ(え?変換でラムゼイって出てきたけどラムジーじゃないの?)はフランスで下積みを積んだセレブレティシェフです。

毎回経営が立ち行かなくなったレストランが出てきて、ゴードンが来て1週間で立て直す・・・というあらすじは毎回一緒です。違うのは、レストランの、シェフのリーダーシップが悪い場合、才能がない場合、キッチンは良くてもマネジメントがダメな場合、全部がダメな複合的問題な場合・・など毎回色々です。ゴードンはシェフですが、レストランを幾つももつビジネスマンでもあるので、レストランの経営に色々な面からメスを入れていきます。


 はじめて見たときは、何だこのクチの悪いしわくちゃのおっさんは!! と思ったんだけど、いくつもエピソードを追っていくうちに、この人の料理とレストラン経営に掛ける情熱にほだされてファンになってしまった。番組中は、シチュエーション自体が毎回修羅場ということもありもう、Fワード飛び交いまくりなんですが、これをご覧になる方はそこに目をつぶって彼の言っている事の本質を見ぬいていただきたい。ただただFxxxin' Hell!って言っているだけのアホウではないことがわかるはず。

西洋人は建前と本音がない、とよく言われますが、それは「日本と比べて」というだけで、やっぱり英語話す人でも本人を前にして言いにくいこと、言えないことは結構あります。例えば、今までの貯金を全て費やしてオープンした、夢のレストランのオーナー兼シェフに面と向かって「この料理糞不味い」とは、いくらTV番組でもなかなか言えないものですよ。(まあ、その後ちゃんと自分で改善点を提案できる自信があるからなりたつんだろうけども)でもこの人の場合、正に歯に衣を着せぬ言葉(と必要とあれば行動も)で、レストランの問題点をあぶり出していきます。当然、レストランのオーナーは悪いところをズケズケ言われてプライドがズタズタ。顔を真赤にして反論する人、聞いたふりして無視する人、凹んで泣いちゃう人・・・色々います。

人間同士のガチンコのぶつかり合いなので、口調は早くなるし、いつも喧嘩腰。レストランはイギリス郊外にある店が多いので、そこに訛りが混じってくるとなると・・・・
かなりついていくの大変です。BBC聞いてるのとは明らかに違うはず!
でも、毎回フォーマットが決まっているので、どういうストーリーの運びになるかは大体想像がつくし、難しいこと(哲学的な意味で)も言ってないので、リスニング教材には最適かと。教科書にはのってないけど、イギリス人の話し言葉によく出てくる単語とか当たり前だけどよく出てきます。


内容に釘付けになっている間に、あなたのリスニング力はみるみる上昇www


まあ、舞台がイギリスということもあり、日本人の肥えた目からみると、毎回リニューアル後の料理に対する評価が甘すぎなんじゃないかと思うけど、この番組は「味」の頂上決戦じゃないので多めに見てあげてください。あと、純粋だったシーズン初期に比べて後の方のシーズンは、どんどんテレビ映えするようなエグイ設定になってきて、絶対やらせっぽいし、オーナーに対して不快感を抱くようなエピソードが増えてくるので全部見なくてもいいかも。



Ramsay's Kitchen Nightmares: Series 1 [DVD] [Import]
毎度マイナーなものばっかり紹介してすみません。まあ、だからこそわざわざここで紹介していると思っていただければ・・・。