やっと来たNikonD800と共に憧れのニコ爺生活。写真撮ったり、北米語とイギリス英語の違いついて考察したり、デザインについて考えたり、外国生活について問答したり。それぞれの比重はそのときに興味あるものによって変化します。まあ、ちょっとマニアな話が多い。

2012/02/06

缶詰クラムチャウダー頂上決戦

2012/02/06
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Image by Phillips Foods
冬になると温かいスープが恋しくなりますね。スープで体の中から温めると血流が良くなって芯からぽかぽかしてくるのを感じるので、暖房で部屋を暖めるよりよっぽどいいと思いたい。クラムチャウダーは数あるスープの中でも元々好きで、クリーム系でひとつ挙げるならこれ、というぐらい恋しくなるスープです。

んで。
日本にいる間は、食べたくなったら、まあ、粉末のだってかなりイケてるし、パックに入ってるものだって、レストランで注文するものだって、それなりに「自分が期待するあの味」のゾーンに入っていて、買った(注文した)ことを後悔するレベルのものにめぐり合うことは、滅多になかったので欲しくなれば気軽に食べられました。

しかし。
外国の既成食品は結構鬼門でして、てきとーに買ったりすると大体、まあ、食べられなくはないが好きでもない、もしくは食えない。ものに当たることがすごく多いのです。これは、値段とか、単純に不味いというファクターだけではなく、「慣れ親しんだ味」というのが各国々によって結構違うからなのですね。下手すると、地雷を回避するために一番高いの買ったのに不味いということもよくあります。ちなみに今までの経験から言うと、イギリスの既製品はイギリスの舌に合わせて作ってあるので、本来おいしいはずの物体もまずくなって売ってたりします。これを回避するには、原産国がイタリアとかなってるとまあまあ当たりを引く確率が高まりますが、たとえイタリアと書いてあってもイタリアでイギリス向けに特別生産しているような商品は、イギリス舌味になってますので、この辺りはもう経験がものをいうとしかいい様がない。NZは「自分にとって不味い」物が多かったのですが、その不味さは、絶対的に不味いというよりかは、自分の舌に合わないという傾向のほうが強かった。
Image by purenzgreenshell.com
ニュージーランド人はトマトソース(ケチャップではない)というケチャップを水で薄めて水飴のように甘くした謎のソースが大好きです。日本でいう醤油のようなかんじでほとんどの料理がこれの味です。何が言いたいかというと、買ったもの、レストランで注文するもの、みんなトマトソースの味がするので、最後の方はもうレストランに行くのも嫌だったし食べ物は全部自分で手作り。既製品は買っても(不味すぎて)食べられなくて捨てることが多かったので、調理済み缶詰、料理の素関連はほとんど使ったことがありません。イギリスの場合、不味いベクトルが「味が無い」方向だったので、大抵は塩胡椒ふりかけて掻き込めたんですが、ニュージーランドはもう全部薄ら甘いから、為す術なし。バーガーパティ、パン、レタス全部ローカル生産でうまいのに、最後のソースで全てが台無し・・・。こういう肉はシンプルに素材の味を楽しみたいんだぜ。上のマッスル野郎もな!

前置きが長くなりましたがここでやっとタイトルに戻りまして、缶詰チャウダー頂上決戦です。 何がすごいって、料理済み缶詰に対してここまでの嫌悪感を持っている私がよく缶詰スープなどを買おうと思ったなというところです。
以前の記事にも書きましたが、カナダに来て驚いたことの1つとして、既製品がそこそこうまいということがあります。まあ、この国の味付けは古き善きアメリカを引き継ぐジャンクフード的なものと、近年の健康ブームに乗ったかなりイケてる味付けの2大潮流があるので、健康味付けの方を買わないと、日本人の場合舌全体が麻痺しかねないんですが、そこは店構えやパッケージ、原材料から味を推測するという能力を磨いていただければ、そこそこの確率で当たりにめぐり逢います。

んで。バクチで買ったパスタソース→1種類は当たり、サルサ→当たり、マフィン→何回かトライアルの末当たり発見、アップルパイ→うまい
に機嫌を良くして、ここの缶詰スープなら大丈夫かも・・・?とスーパーで目に入ったNew England Clam Chowderの缶をとりあえず買ってみました。


  1. 1缶目 President's Choiceブランド
    まずくはない。いや、むしろ完食できる程度にはうまい。が、塩味がイマイチでクリーミーなコクがない印象。リピはしない味。
  2. 2缶目 Save on Foodsで買ったどっかのローカルブランド(名前失念)
    なまぐさーーーーーーい。
    前にチャウダー自作したときにこんな感じの生臭さになって、こんなんが本物のチャウダーの味だったらいらない、って思いになったんだがそんな味。今回もいらない。
  3. 3缶目 Western Familyのチャウダー
    Western Familyはカナダ西部のPB的な商品なので、値段も安かった。安かったため入っているものがイモばっかり。シーフード殆ど無し。味も食えなくはないがうまくもない。
  4. 4缶目 天下のCambell様
    キャンベルスープって、誰でも一回は憧れて輸入食材屋とかで買って食べてみますよね!?そんときに買ったのが、あんまり美味しくないスープだったのか、当時はまだ口が外国の味に耐えられるようにできてなかったせいかわからないのですが、あんまりおいしくなくて、なーーーーーんだ。キャンベルって言っても所詮この程度。日本のクノールの方がレベル高いじゃーん、なんて思ってしまって、他のスープに比べてちょっと割高なせいもあり、選択肢に入っておりませんでした。
    が、セールで安くなってたので、ものは試しと思って購入。






    ( ゚д゚ ) ・・・・・・大当たりだった!!




    ウマーウマーウマー!!
    塩味を足すこともなくちょうどいい味加減。クリーミーで尚且つコクのあるスープ。クラムはちゃんと入っているけど生臭みの全くない日本舌大満足の味つけ。これこそ待ち望んでいた味。下手なレストランで注文するよりは全然うまい!

    これはストック行きますよ。う ま す ぎ る ! !
というわけで、缶詰チャウダー頂上決戦はとりあえずキャンベル圧勝で終了しました。とはいえ、まだWhole Foods Marketとかちょっと高級系のスーパーで扱われている(だろう)スープは試してないので、そのうち第2弾をお送りしたいと思います。

クラムチャウダーはアメリカが発祥だけあって奥が深そうです。凍える日に飲むチャウダーは最高です。Granvill Islandにあるスープ屋とか、シアトルにも本格的なのがありそうなんで、うまいチャウダーマッピングでもしてみようっと。